シェアハウスは家賃が抑えられ、交流の場としても魅力的ですが、実際には「向いていない」と感じる人も少なくありません。
年齢やライフスタイルの違いが影響することも多く、シェアハウスの入居者に多い20~30代以外の人にとっては居心地が悪くなることもあります。また、コミュニケーションが苦手な方やプライバシーを重視したい方にとって、共用スペースでの交流やルールの順守が負担に感じられることもあるでしょう。
この記事では2015年から現在までシェアハウスに住んでいる僕の経験も含めて、シェアハウスに向いていないと感じる人の特徴やメリット・デメリットなどについて解説します。
シェアハウスに向いていない人の特徴
シェアハウスに向いていない人の特徴は下記の通りです。
- 友人などを呼びたい人
- プライバシーを尊重したい人
- 神経質な人
- 静かに生活したい人
- 潔癖症な人
各内容について詳しく解説します。
友人などを呼びたい人
シェアハウスではほかの入居者と共用スペースやルールを共有するため、頻繁に友人を呼ぶことが難しいケースが多いです。
たとえば友人を呼んで夜遅くまで騒ぐと他の入居者に迷惑がかかり、トラブルに発展することがあります。
プライバシーと共有スペースの利用に関するルールを守りながら交流を楽しみたい人には、シェアハウスよりも自由なプライベート空間を持てる物件の方が向いているでしょう。
プライバシーを尊重したい人
シェアハウスでは個室があるものの、リビングやキッチンは共有スペースのためほかの住人と顔を合わせる機会が頻繁にあります。
仕事で疲れて帰宅し、誰にも会わずにリラックスしたいときにリビングで入居者と鉢合わせることもあります。
そのためプライバシーを重視し、自分だけの時間を確保したい人には一人暮らしが向いています。
神経質な人
シェアハウスでは住人によってライフスタイルやルールの捉え方が異なるため、些細なことでも気になる神経質な方にはストレスが溜まりやすい環境です。
たとえばキッチンにほかの人が使った調理器具が残っていると不快に感じたり、シャワーを浴びたいときにほかの人が入っていて自分のタイミングで利用できないことなどがあります。
清潔さや使い方が気になる神経質な方は、シェアハウスの共同生活は不向きといえます。
静かに生活したい人
シェアハウスでは住人それぞれの生活リズムや趣味、時間帯が異なるため、静かな環境を期待するのが難しいこともあります。
早朝にジョギングに出る人や夜遅くまで音楽を聴く人がいると、自分の生活リズムを乱される可能性があります。
自分のペースで静かに過ごしたい場合は、部屋での通話を禁止しているシェアハウスや賃貸アパートの利用が適しています。
潔癖症な人
シェアハウスではリビングやキッチン、トイレなどを他人と共用するため、清潔さの基準に個人差があります。
なかにはキッチンを清掃終わったあとの清掃が甘い方や、男性の場合トイレを汚してしまう人も珍しくありません。
そのため潔癖症の自覚がある場合、他人と共有しない個別の物件の方がストレスなく快適に過ごせるでしょう。
シェアハウスに住む人の特徴
シェアハウスにはどんな人が住んでいるのか、実際に現在住んでいる僕が出会ったシェアメイトの特徴を下記にまとめました。
- お金がないけれど上京したい人
- アルバイトや単発バイトで生活を賄っている人
- 学生
- フリーランスの人
- 出稼ぎや語学学校に通っている外国人
上記のようにさまざまな背景の方がいますが、その中でも金銭面的に余裕のない人が比較的多い印象です。
僕がシェアハウスに住み始めたきっかけも、オーストラリアワーホリから帰国後、仕事も決まっておらず金銭面的に余裕がないことが理由でした。
ほかにも青年海外協力隊から帰国してきて新しいキャリアをスタートさせるまでの期間をシェアハウスで過ごす人や、離婚して新たな生活のスタートとしてシェアハウスを選んだ人もいました。
このようにさまざまな背景を持っている人がいるため、いろいろな人と交流することを楽しめる人におすすめです。
僕もシェアハウスに住んだおかげで沢山の友人ができました。
また、シェアハウスは家賃や初期費用を抑えたい学生や若い社会人にとって、経済的なメリットを感じやすい環境です。
ルールやマナーを守りながら、柔軟に他人と協力して暮らせる人にはシェアハウスが向いているといえます。
シェアハウスに住むメリット
1. 費用を抑えられる
シェアハウスの大きなメリットの一つは、家賃や初期費用を抑えられる点です。個別に賃貸契約を結ぶ場合と比較して、同じエリアでも賃料が低く抑えられることが多く、特に東京などの都市部では費用対効果が高いです。共用家具や家電が備わっている物件も多く、引っ越し時の初期費用や家具購入の負担が減り、経済的に効率的な選択といえます。
2. 共用スペースでの交流が楽しめる
シェアハウスでは、リビングやキッチンなどの共用スペースで住人同士の交流が生まれやすく、これにより他の住人と自然にコミュニケーションを取る機会が増えます。価値観やライフスタイルが異なる人々と出会い、新たな友人や趣味を見つけられるなど、日々の生活に充実感が増す可能性があります。また、住人同士で料理をしたりイベントを企画したりと、楽しみが増える点もシェアハウスの魅力です。
3. 生活に必要な設備が整っている
シェアハウスには、一般的に必要な家具や家電が備えられているため、引っ越し後すぐに生活を始められる環境が整っています。例えば、キッチンには調理器具や家電が用意され、トイレやシャワーといった水回りの設備も整っている物件が多いです。これにより、個人で全ての設備を揃える負担が軽減されます。
シェアハウスに住むデメリット
共用スペースの使い方に気を遣う
キッチンやトイレ、リビングなどの共用スペースでは使い方や掃除のルールが決められていることが多く、それを守る必要があります。
たとえば調理器具を使った後の片付けやリビングでの音量管理、シャワーの使い方など同居人との生活ルールを守ることでトラブルを避けることが求められます。
特に几帳面な人にとっては他人の生活スタイルや、清潔感が気になる可能性があるのがデメリットです。
他人との生活リズムや価値観の違いによりストレスが生じる可能性
シェアハウスでは住人それぞれの生活リズムや価値観が異なるため、生活のペースが違うとストレスの原因になることもあります。
たとえば夜型の生活をする人と朝型の人が一緒に住んでいると、生活音や活動時間帯の違いで睡眠を妨げられる可能性があります。
隣の部屋の人が扉を閉める音がうるさかったり、共有ルームが近い部屋だと喋り声が聞こえてくることもあります。
そのため神経質な人にとってシェアハウスでの生活は、ストレスを感じる可能性が高いと言えます。
トラブルが起きやすい
シェアハウスには異なる価値観を持った人が複数人生活するため、ハウスルールや生活音の問題などさまざまなトラブルが発生することがあります。
たとえばシェアハウスのルールを守らずにほかの人が不快な思いをすると、それがきっかけでトラブルに発展することがあります。
キッチンを使ったあと掃除しなかったり、部屋での通話音がうるさすぎてトラブルに発展した現場も多数ありました。
特に日常生活での小さな問題が積み重なると、同居人との関係が悪化しやすくなります。トラブル防止のためにも、事前のルール確認や適度なコミュニケーションが求められます。
さまざまなコンセプトのシェアハウスがある
シェアハウスにはさまざまなコンセプトがあり、自分に合ったライフスタイルに応じて選べるのが魅力です。
たとえば定期的に交流会が開催されるシェアハウスは住人同士でイベントや趣味を共有しやすく、新しい友人との出会いや交流を楽しみたい方に向いています。
逆に個々のプライベートが尊重され、静かな環境が整えられたシェアハウスもあります。共同生活でありながらも一人の時間を大切にしたい人に最適です。
女性専用のシェアハウスもあるため、安心感や安全性が重視してシェアハウスに住みたい女性におすすめです。
このようにシェアハウスのタイプによってコンセプトや入居者の生活スタイルが異なるため、自分の価値観や求める条件に合うシェアハウスを見つけやすいでしょう。
各物件の設備や交流スペースの使い方、コミュニケーションの頻度に関するルールなどを確認し、自分にとって快適な住環境を探してみることが重要です。
シェアハウスに住んで向いていないと感じても、すぐ退去できる
シェアハウスは賃貸アパートやマンションと比べて、比較的短期間で退去できるのが特徴です。
たとえばクロスハウスが提供している「シェアドアパートメント」というシェアハウスは、最短1ヶ月で退去できます。
そのため一人暮らしの資金を貯めるまでの期間、生活費を抑えたいと考えている人におすすめ。資金が貯まり次第すぐ退去できます。
また、シェアハウス生活を始めてみて「自分には向いていない」と感じた場合でも、すぐに退去することが可能。初期費用や解約手数料が比較的抑えられているため、負担も少なく引っ越しを検討しやすいでしょう。
シェアハウスの利用は共同生活の経験を積む良い機会ですが、プライバシーの確保が難しいと感じたり生活リズムや価値観の違いでストレスを感じたりした場合、無理に続けず次の住まいを探すことが可能です。
契約条件や退去の際のルールを事前に確認することで、自分の生活スタイルに柔軟に合わせた住まい選びがしやすくなります。