長期間日本から離れてワーキングホリデー(以下ワーホリ)へ行くからには、できるだけ失敗する可能性を減らしたいという方も多いかと思います。
そこで今回は、SNSを対象にワーホリの失敗談を調査し、どんなことで失敗したのか調べてみました。その結果から、これからワーホリへ行く人が失敗しないための対策方法まで解説します。
ワーキングホリデーで失敗する定義を自分で決めよう
ワーキングホリデーの「失敗」は、人によって基準が大きく異なります。
例えば、英語力が伸びなかったことを失敗と感じる人もいれば、十分な資金が貯まらなかったことを後悔と捉える人もいます。
逆に「海外生活を1年間やり切った」という経験自体を成功と考える人も少なくありません。
大切なのは、自分にとって何を達成できれば成功なのかを出発前に定義することです。語学力アップ、海外での仕事経験、友達作りや異文化交流など、目標が明確であれば「失敗だった」と後悔するリスクは減ります。
つまりワーホリは、他人の体験談やネットの「人生終わった」という声に左右されるのではなく、自分自身の目的と価値観に照らして成果を判断することが重要です。
ワーホリに行くなら失敗の1つや2つは必ずすることになる
ワーホリに行く人のほとんどが、はじめて年単位で海外に住む経験をするのではないでしょうか。ワーホリで行く国の下調べをすることで、おおよそ必要な資金や治安、仕事の種類や探し方などの目途はつきます。
とはいえ、慣れない海外での生活を、徹底的に調べて準備したとして、失敗せず1年生活するのは難しいです。
最初の仕事探しに時間がかかったり、英語が通じずに誤解が生じたり、生活費が思った以上に高くて節約を迫られたり…。小さなトラブルや後悔は、ほぼ全員が経験することになります。
重要なのは、その失敗をどう受け止めて次に活かすかです。トラブルをきっかけに英語力が伸びたり、異文化への理解が深まったりするケースも多く、むしろ失敗が成長のきっかけになることすらあります。
つまり「失敗=終わり」ではなく、ワーホリの成功は失敗を経験しながら自分なりの答えを見つけることなのです。そう考えれば、多少のつまずきは前向きに捉えられるはずです。
ワーキングホリデーは本当に失敗する?よくある落とし穴
ワーホリ生活を失敗しないで過ごすのは難しいと答えたものの、事前に避けられる失敗は避けるために行動するべきです。
そこで、ワーホリ経験者が失敗することの多い要因を4つ紹介します。
お金が足りなくなった(費用・生活費の誤算)
最大の失敗は「渡航前の資金計画が甘くて生活費が足りなくなるケース」です。
ワーホリではビザ申請費や航空券、保険料などの初期費用に加え、現地での家賃・食費・交通費などが想像以上にかかります。
特にオーストラリアやカナダなど物価が高い国では「アルバイトの収入で生活をまかなえる」と考えていても、仕事探しに時間がかかればすぐに資金不足に陥ります。
結果として「途中で帰国せざるを得なかった」という失敗談も少なくありません。
英語力不足で仕事や友達作りに苦労
英語力不足によるコミュニケーションの壁も、ワーホリ失敗談でよく出てきます。
ワーホリの目的に「語学力アップ」を掲げる人は多いですが、最低限の会話やリスニングができないと、現地での仕事探しや友達づくりが難航します。
特にカフェやレストランなど接客業を希望する場合は英会話スキルが必須で、面接すら通らないこともあります。
また、学校に通っても積極的に発言できず、授業や交流の機会を逃してしまう人もいます。その結果「英語を学びに行ったのにほとんど伸びなかった」と後悔するケースが目立ちます。
日本人コミュニティに依存して成長できなかった
ワーホリ生活では日本人同士でつながれる安心感から、日本人コミュニティに依存しすぎてしまう失敗談もよく聞かれます。
もちろん同じ言語で助け合えるのは大きなメリットですが、それに頼りすぎると英語を使う機会が激減し、海外生活の経験が限定的になってしまいます。
「現地のネイティブや多国籍の友達を作りたかったのに、気づけば日本人とばかり過ごしていた」
という声は少なくありません。結果として、せっかくの海外経験が「ただの日本人留学」に終わることもあります。
就職やキャリアに繋がらず「ワーホリ人生終わった」と後悔
ワーホリは「海外で働いた経験」として履歴書に書けますが、内容がアルバイト中心だと企業から高く評価されにくいのが現実です。
「せっかく1年間海外に滞在したのに、日本に戻ったら就職活動で不利になった」
「キャリアがブランク扱いされた」
という体験談も多く見られます。そのため、目的やスキル獲得の計画がないまま渡航すると、帰国後に「ワーホリで人生が終わった」と後悔しかねません。
ワーキングホリデー経験者の失敗談まとめ
続いて、X(旧Twitter)を対象にワーキングホリデー経験者の失敗談を集めました。
まずは、具体的にどのような失敗をしたのか見ていきましょう。
語学学校の選び方や英語力に関する失敗が多く、中には仕事選びや日本のドライヤーが使えなったなどの失敗談もありました。
オーストラリアで2年間ワーホリして、失敗したと思ったこと
僕自身、2015~17年まで2年間オーストラリアでワーキングホリデーをしましたが、後悔していることがひとつだけあります。それが
ワーホリへ行く前に、オンライン英会話で少しでも文法と話す勉強をしてから行けばよかった
です。ほかにも「もっとお金をためていけばよかった」「シーズンの時期に行けばよかった」と言うこともできますが、これは後悔に含まれていません。
その理由は、これらを理由に行く時期をずらしていたら、今回のワーホリで出会った人と会えない世界線を生きることになっていたからです。
これは結果論ですが、お金も英語も全くない状態で行ったからこそ試行錯誤し、そのお陰で出会えた友人もおり、今でも仲良くしていることを考えると「100点のワーホリだったな。」と心の底から思えるのです。
英語に関しては少しでも話せるに越したことはありません。なので、今でも「ワーホリ行く前にオンライン英会話を通して、英語を喋ることに慣れておけば仕事探しやコミュニケーションがうまくいったかもなあ。」と思うことはあります。
ただしこれはワーホリを経験したあとの結果論なので、英語の勉強をしておくこと以外にも、最低限の生活費を溜めてから行くことがおすすめです。
ワーホリ失敗を防ぐための準備と計画
ワーキングホリデーで失敗を避ける最大のポイントは、出発前の準備と計画を徹底することです。実際に「資金不足」「英語力不足」「帰国後の就職で苦労した」といった失敗談は、事前の準備でほとんど回避できます。
以下の4つを意識すれば、海外生活を充実させる可能性が高まります。
渡航目的・目標を明確にする
まず大切なのは、ワーホリに行く目的や目標を明確にすることです。
「語学力を伸ばす」「海外での仕事経験を積む」「異文化交流を通じて自信をつける」など、具体的なゴールを決めることで現地での行動がブレません。
逆に、目的があいまいだと遊びやアルバイト中心になりやすく、「ただ1年過ごしただけ」と後悔するケースが多いです。
出発前に自分の目的を紙に書き出し、滞在期間で達成したいことを整理しておくと効果的です。
資金・生活費のシミュレーション
現地で必要な資金と生活費を具体的にシミュレーションすることも重要です。
ワーホリではビザ申請料や航空券、海外保険などの初期費用に加え、毎月の家賃・食費・交際費が発生します。
特に物価が高い都市では、アルバイトの収入だけに頼ると不足するケースが多いです。
事前に「最低でも○万円の貯金が必要」というラインを設定し、現地で収入が得られるまでの数か月を乗り切れる資金を確保しておくことが、失敗を防ぐ鉄則です。
オンライン英会話の活用
多くの人が「現地に行けば自然に英語力が伸びる」と考えがちですが、実際は基礎力がないと大きく伸びません。
私がワーホリで失敗したことも同様、日本にいる間から英語を話すスキルの向上を図ることが大切です。
渡航前に英会話やTOEIC、オンライン英語学習を通じて最低限のリスニング・スピーキング力をつけておくことが大切です。特に重視してほしいのが「英語で話す経験を積む」ことです。
座学で英語を学ぶことと、英語を話すことには天と地ほどの違いがあります。座学で文法を学びつつ、自分の口で英語を話す経験を積める学習方法がおすすめです。
逆に、英語が全くできないままでは「会話できず孤立した」と失敗する可能性があります。
帰国後を見据えたキャリアプラン
ワーホリ経験は海外生活を通じた成長や柔軟性をアピールできますが、アルバイト経験だけでは就職活動で強みにならない場合があります。
「語学力を証明できる資格を取得する」「海外での仕事経験を具体的にまとめる」など、将来の就職やキャリアにどう活かすかを事前に考えておくことが重要です。
このように、帰国後のキャリアプラン意識して行動すれば、帰国後に「ワーホリは人生のブランクだった」と後悔せずに済みます。